相続財産(遺産) | 相続人 | 問題点 |
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1.生命保険金1500万円 2.マンション2つ |
母親 長女 次女 |
・遺言書がない ・母は生命保険金を独り占めできると思っている ・母は父親名義のマンションを、1つは売却し、もう1つは相続権がない従兄弟に譲ると言っている |
事例ケース
このケースの問題点
昨年父親が他界し、1500万円の保険金が入ってくる事がわかった時、母親が一人でもらえると思い込んでいるようでした。
父親名義のマンションの2つを、ひとつは売却、さらにもうひとつのマンションは、従兄弟にあげる事にしたと電話で話を聞きました。遺産分割協議などという言葉は一切でていません。私(次女)はしかるべき遺産を受け取りたいです。遺言書は無いと母親・従兄弟・姉が話していました。
このケースの解決事例
まず、生命保険金については、保険契約上、受取人の指定があるかどうかの確認が必要です。受取人の指定がある場合には、当該受取人が生命保険金を受け取ることができます。他方、受取人の指定がない場合には、法定相続人が法定相続分に従って生命保険金を受け取ることができます。
母親が一人で生命保険金を受け取ることができるかどうかは、生命保険金の受取人の定め次第ということになります。
次にマンションは、「相続させる旨の」遺言書がない限り、原則として相続人全員による遺産分割協議によって誰が相続するかを決定することが必要です。遺産分割協議が整わなければ、法定相続分どおりの共有となります。
したがって、今回のケースでは母親が単独でマンションを売却したり、従兄弟に譲ったりということはできません。