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固定資産税 評価替えの年でも税額据え置き!?

こんにちは

 

福岡市と北九州市に事務所を構える相続・事業承継に強い税理士法人アイユーコンサルティングです。

 

 

先日、不動産賃貸業を営むクライアントから電話がありました。

 

内容は、固定資産税の納税通知書が送られてきましたが、納付税額が昨年と同じまま!!

今年は評価替えの年度だから建物の固定資産税が昨年よりも下がっているはずなのに下がっていない!!

という内容でした。

 

通常、建物は年数が経てば老朽化しますのでその価値が減少していきます。

固定資産税は、その価値に対して1.4%の税率を掛けて税金を計算しますので、当然、価値が減少していけば固定資産税は少なくなっていきます。

 

しかし、建築から年数が経過しても固定資産税が下がらないケースが3つあります。

 

1つは、評価替えの年ではないケース。

固定資産の評価は、3年ごとに見直しを行うこととされています(「評価替え」といいます)。その間、土地と家屋の評価額は、原則として据え置く制度となっています。そのため、評価替えに当たらない年度には家屋の評価額が変わることはなく年数が経過しても固定資産税は下がりません

 

2つめは、建築資材の物価上昇が、建物の老朽化などによる価値の減少よりも大きいケース。

どういうことかというと、例えば築10年の建物の固定資産税の評価額を求めようとすると、今の建築資材の物価でその建物を新築し、10年経過したときの価値を評価額とするようになっています。

買った時の金額から年数経過による老朽化などの価値の減少分を考慮して評価する、とはなっていないのです。あくまでも、現時点での建築資材の物価で評価しようとしているのです。

つまり、10年前よりも建築資材の物価が高騰していると、建物の老朽化による価値の減少が物価上昇により打ち消されて、価値の減少がなかったかのように評価されてしまいます。

 

3つめは、評価額が下限にまでなっているケース。

評価額は建物の耐用年数を経過しても評価額はゼロとならず、20%が下限となっていますので年数が経過しても税金がどんどん下がるというわけではありません。

 

 

役所に確認したところ、建築資材の高騰により固定資産税評価額が変わっていないとのことでした。むしろ、評価額は高くなるけれども据え置いています、との回答でした。

 

ルールといわれればそうなんでしょうけれども・・・

なぜ建築資材の物価が上昇しているという理由で、建物の評価額が減少しないのでしょうか・・・現実には間違えなく老朽化していってるのに・・・

今の建築資材物価で同じものを新築して、経過年数の減価を反映したものが評価額といわれても、ライフスタイルの変化がある以上、年数が経過すればその建物の需要は減って価値が下がるような気がしますが。

 

あくまでも、雨風をしのげるモノとしての評価なんでしょうかね。

 

なかなかすんなりとは納得しがたいです。

 

 

 

税理士法人アイユーコンサルティング

 

北九州事務所長 社員税理士 神谷 智道

 

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